- ジャンル
- 小説
- ISBN
- 978-4-434-12321-4
- ページ数
- 292ページ
- 判型
- 並製本 四六判
- 発売日
- 2008年9月24日
- 価格
- 定価1,540円(本体価格1,400円)
きみと朝を抱くように
庄本 和人 著
都内にある会社を三十歳で早期退職した彼は、北鎌倉に移り住み、起業プランや絵画を描きながら、ギャラリー・カフェを手伝っいる。美術モデルの女性と知り合ったのも、そのギャラリーにおいてだった。体温をなぞるようなデッサンを通じ、ふたりは、微妙な距離感で過ごしていく。一方で彼は、胸に消えない女性との関係に、心を揺らしていた。
そんなある日、彼は、およそ半世紀前に作られた、魅惑的な一冊の書物と出会う。その書物の素性を辿るうちに、彼の周囲で、不可思議な出来事が起こりはじめた。やがて、体内に龍を宿す少年の描いた、不穏な予知画により、彼は、夜の果てへと導かれることに。そして開かれていく、新たな人生の扉…。
欲望と宿命、そして時代の苦い雨に翻弄されながらも、自分らしくあろうとする彼らの愛と夢に、やがて、優しい光が射し込もうとしていた。
庄本 和人
京都府舞鶴市出身。湘南在住。
前著 『あの夏は彼女の香り』(ブイツーソリューション)