- ジャンル
- 小説
- ISBN
- 978-4-86476-555-8
- ページ数
- 460ページ
- 判型
- 並製本 四六判
- 発売日
- 2018年2月3日
- 価格
- 定価2,200円(本体価格2,000円)
- 分類コード
- 0093
億劫(おくごう)―日蓮伝―
「生涯本より思い切りて候」
【激動の鎌倉時代に民衆救済を掲げて、一人挑み抜いた革命児日蓮の生涯とその弟子たち】
本書は、日蓮没後七百数十年間、誰も書き著せなかった出来事のいくつかを現実感を持って描いている。例えば小松原の法難、依智の郷の星下りの梅、あるいは大学三郎について等々である。
日蓮と有名無名の弟子たちとの関係を縦糸にして書き上げられているのは、日蓮仏法に於いて師弟は重要な要素であるからだ。さらに日蓮仏法の法理から言うと、日蓮の法体(ほったい)の広宣流布(こうせんるふ)と弟子の化義(けぎ)の広宣流布の二軸が本書の基底部を織り成しているのだが、そういったことを全く意識する必要も知る必要もなく、純然たる読み物として成立している。
日蓮を信奉する人はもちろんのこと、日蓮を知らない人にも日蓮を一人の人間として実感してもらいたい。
なるべく仏法用語は避けて、平易な言葉で分かり易く書かれているので、日本国内だけではなく、海外の人にも読んで欲しいと願っている。
なお、本書は、著者の師匠が講演等で述べたことを含め、日蓮について著者が知りうることすべてを網羅してある。
師匠には、作品を一読してもらっているが、師匠が本書の内容を公認した訳ではないことは付記しておきたい。
(著者近況)
本書は、著者が家業を切り盛りする傍ら八年がかりで書き上げた。
時間の都合上、推敲など大切な作業が不十分で、文章に多少の乱れがあるのは残念なことである。
いつか、本書に手直しを加えた改訂版と、日蓮から他国侵逼難(たこくしんひつなん)と自界叛逆難(じかいほんぎゃくなん)を予言された側の話である「日蓮伝外伝」を上梓したいと考えているが、いつになるかは分からない。
現時点では、本書で日蓮に触れて頂ければ幸甚に尽きる。
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