- ジャンル
- 小説
- ISBN
- 978-4-434-11578-3
- ページ数
- 190ページ
- 判型
- 並製本 四六判
- 発売日
- 2008年2月5日
- 価格
- 定価1,320円(本体価格1,200円)
大学二年の夏、ぼくは車で故郷の街へと向かっていた。
高校時代を過ごした、海辺の街に近づくにつれ、三年前の記憶がせつなく甦ってくる。
虚無的な日々の中で、あの朝ぼくに訪れた、夏のかけら。
彼女と歩いた、あおい夏の日々は、まるで、眩しい静けさのようだった。
まなざしや言葉の感触、柔らかな心や、指先を流れていく優しい温もりに、気づいていった時間。
ガードレール越しのキラメキのように、いつまでも続くと思えた…。