- ジャンル
- 思想・哲学
- ISBN
- 978-4-86476-745-3
- ページ数
- 220ページ
- 判型
- 並製本 四六判
- 発売日
- 2019年10月13日
- 価格
- 定価1,980円(本体価格1,800円)
- 分類コード
- 0023
サイイッド・クトゥブ ペンでアメリカと闘った男
「世界には、剣と精神という二つの力しかない。そして最後には、剣が必ず精神に敗北する」――革命家から皇帝にのし上がったナポレオン・ボナパルト。
「学者のインクは殉教者の血よりも神聖である」――イスラームの預言者ムハンマド・イブン・アブドッラー。
今、世界中で、イスラーム原理主義という妖怪が徘徊している。その恐ろしさに驚愕したエジプト政府は、この妖怪の生みの親サイイッド・クトゥブを国家反逆罪で処刑、そのイデオロギー書を焼却、発禁処分とした。思想家を滅ぼしても思想は滅びない。アルカイダからイスラム国まで、クトゥブ主義に染まる若者が絶えることがない。
アルカイダのウサーマ・ビンラーディンは、「殉教の民、あなたがたが生を望むよりも強く死を望む民」、と9・11テロ実行犯19人を称讃した。彼らは、剣よりも恐ろしい武器、「生命」を武器として戦った。生を望み、死を恐れる民は、死を望み、死を恐れない民に敗北する。
彼らは何に憤っているのか。どんな自然現象にも明白な原因が存在するように、人間の行動にも明らかな理由が存在する。この民衆運動の原点となったのは、1798年のナポレオンによるエジプト侵略だった。本書はエジプトの思想家サイイッド・クトゥブの生涯を通して、彼らが憤る理由を簡潔に解説した。
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