- ジャンル
- 小説
- ISBN
- 978-4-86476-819-1
- ページ数
- 190ページ
- 判型
- 並製本 B6判
- 発売日
- 2020年7月15日
- 価格
- 定価1,100円(本体価格1,000円)
- 分類コード
- 0093
『明治を生きた名もなき男の物語』
明治五年早春、一五歳の少年が、丹波篠山と柏原の境、鐘が坂峠を越えていた。
丹波大山の庄屋の家に生まれた少年は、生家の没落により、丹波佐治へ奉公に出る。
「綿屋」という屋号を持つその家は、後に柳宗悦の民芸運動によって「丹波布」と名付けられた織物「しまぬき」を織る家だった。
少年は長じて「綿屋」の親戚筋である但馬生野「龍野屋」の長女と結婚し、「龍野屋」の養子となる。
が、妻を喪い跡目争いに敗れ、越前織田大明神の神官となる。そして再び佐治へ。
人生の変転に従い、男はいくつもの峠を越えた。
著者の曾祖父をモデルに、古文書をひもとき、参考文献を読み漁り、現地に足を運んでゆかりの人々の話を聞き、完成までに四年の歳月を費やした力作。
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