- ジャンル
- 小説
- ISBN
- 978-4-86741-043-1
- ページ数
- 288ページ
- 判型
- 並製本 四六判
- 発売日
- 2022年5月20日
- 価格
- 定価1,650円(本体価格1,500円)
- 分類コード
- 0093
ある日、三十歳になっている宮川遥のもとに、友人である大海豊から便りが届く。遥は、十年前に浮橋邸で催された「平安の夜の宴」を思い出し、胸が小さく疼いた。あの七日月夜に、どこからか現れて、暗い竹林をさまよっていた黄色い蛍火……。魂を誘うような、その光の舞いを脳裏に浮かべているうちに、遥の意識は遠ざかり、記憶の奥に広がる、甘やかで異質な風の吹く世界へと引きこまれていった。
そこは、大学の国文学科の浮橋ゼミ。男女八人のメンバー+教授に訪れた恋は、彼らに何を見せ、どんな痕跡を残したのか? そして、恋と愛の行方は?
青春純愛物語ではなく、男と女のドロドロ劇場でもない、一味違った恋愛小説。
浮橋教授による平安時代の風俗や恋愛観の話もあり、古典好きはもちろん、古典が苦手な人も大いに楽しめる。
※この書籍はAmazon.co.jpのみで販売します。
<著者プロフィール>
緋野晴子(ひのはるこ)
1955年3月生まれ
愛知県新城市在住
日本ペンクラブ会員
<主な著書(小説)>
「たった一つの抱擁」(2007、文藝書房)
「沙羅と明日香の夏」(2011、リトル・ガリヴァー社)
東愛知新聞社主催 第21回ちぎり文学奨励賞受賞
「青い鳥のロンド」 (2017、リトル・ガリヴァー社)